新素材による接着ブリッジの臨床

接着ブリッジは，支台歯の歯質削除量が少なくてすむこと，脱離しても再び装着できるケースが多いことなど，MI（Minimal Intervention）の概念を実践できる技法として発展してきましたが，平成20年４月に保険に導入され，注目を集めています． 　本書は，臨床成績や保険適用上の注意点，新素材による最新の術式・症例までを提示する，現時点での“接着ブリッジのすべて”です．
●基本的考え方や適応禁忌，術式，技工など，接着ブリッジを製作する上で必要とされる知識・テクニックの要点をわかりやすく整理し，エラーのない接着ブリッジを目指す！
●前歯部，臼歯部，上顎，下顎といった種々の接着ブリッジ装着症例を取り上げ，実際の臨床に即したポイントを明快に解説！
●保険適用となった「前歯部の接着ブリッジ」について，算定上の留意点，レセプト記載事項などを掲載！

Ⅰ　接着ブリッジの基本的考え方と適応禁忌（3項）
接着ブリッジの概念／接着ブリッジの適応症例／接着ブリッジの禁忌症例／前歯欠損症例に適用する接着ブリッジ

Ⅱ　 健康保険適用となった接着ブリッジ（3項）
接着ブリッジが健保適用となった背景／健康保険に導入された接着ブリッジの概要／接着冠という単語の記載／保険診療の接着ブリッジで使用しうる金属材料

Ⅲ　接着ブリッジの臨床成績（8項）
過去の文献による接着ブリッジの臨床成績（海外）／過去の文献による接着ブリッジの臨床成績（日本）／筆者らによる接着ブリッジの臨床成績（2006）／文献における接着ブリッジシステムの比較

Ⅳ　接着ブリッジの歴史（8項）
ロシェットブリッジ／メリーランドブリッジ／接着ブリッジ

Ⅴ　接着ブリッジの基本的術式（18項）
１．リテーナーの設計
２．支台歯形成
３．既存修復物の扱い
４．印象採得
５．仮封
６．装着材料の選択
７．接着操作
８．装着後のメインテナンス
９．リテーナーの剥離への対応

Ⅵ 　接着ブリッジの技工（9項）
模型作製／ワックスアップ／窓開け，リテンションビーズ付与／連結／保持用ノブの付与とスプルーイング／埋没，鋳造，硬化熱処理／メタルフレームの研磨／レジン前装／リテーナー内面の接着処理

Ⅶ 　接着ブリッジの臨床（35項）
１．Co-Cr合金・超音波洗浄法症例
２．犬歯ドーナツ型リテーナーの症例
３．矯正処置後の固定を兼ねた上顎前歯の欠損補綴
４．臼歯Ｄ字型リテーナー症例
５．歯の移動後に装着された下顎前歯接着ブリッジ
６．臼歯Ｄ字型リテーナー／コンポジットレジン系レジンセメント装着症例
７．暫間処置から接着ブリッジへの移行
８．オーバーキャスティングによる接着ブリッジの補修
９．キー＆キーウェイによる接着ブリッジの補修