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総義歯治療で最も大事なことは何か?

総義歯治療の重要ポイントを義歯のエキスパートが丁寧に解説!

著者 阿部 二郎 編著
亀田 行雄 編著
ジャンル 歯科補綴
シリーズ HYORON ブックレット
出版年月日 2017/11/15
書店発売日 2017/11/01
ISBN 9784864320412
判型・ページ数 A4変・80ページ
定価 5,280円(税込)
在庫 在庫あり

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「印象採得」「咬合採得」そして「人工歯排列」など,総義歯治療には多くのステップが存在し,そのどれもが失敗のできないものばかりといわれています.とはいえ,「本当に大事なものは何?」という思いを抱くことはないでしょうか.

本書では,これら重要な各ステップについて,“患者に受け入れられる義歯”を評価軸に,義歯治療のエキスパートが「最も大事なことは何か?」をプレゼンテーションする形で,そのポイントをエビデンスと経験に基づいて解説するものです.

総義歯治療の製作過程をユニークな形で再評価し,重要ポイントをクリアーにするブックレットです.新人であれベテランであれ,「総義歯治療が得意」となるために,ぜひご活用ください.

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Ⅰ 導入

“患者に受け入れられる総義歯”を文献から考察する………………………………松丸悠一

 現在に至る臨床論文の潮流

  1.総義歯に関する論文とEBMの概念について

  2.より単純で効果的な術式への注目

 義歯製作のコンセプトには何が大切か

  1.患者満足度と義歯の質の関連について

  2.適切な下顎位とは―補綴専門医によるコンセンサス

 “患者満足”に向けて何が大切か

 まとめ

 

Ⅱ 適切な下顎位を得るために大事なこと

1 「咬合」が最も大事………………………………………………………………齋藤善広

 咬合採得が最も大事

 咬合採得の目的

 咬合採得の要件

 なぜ無歯顎者の咬合採得は難しいのか

 実際の咬合採得法

  1.術者誘導法

  2.ゴシックアーチ描記法を併用したタッピング法

 アペックスの捉え方

 ゴシックアーチ描記法と採用すべき下顎位について

 咬合採得と義歯調整

 まとめ

2 「ゴシックアーチ」が最も大事……………………………………………………山崎史晃

 無歯顎の咬合採得

  1.有歯顎症例よりも難しい無歯顎の咬合採得

  2.咬合採得を間違った症例

  3.実は難しい,ワックスバイトによる咬合採得

 Go-Aとは?

  1.Go-Aの利点

  2.あまり臨床で取り入れられていないGo-A

  3.Go-Aを臨床に取り入れるために―着脱自由で堅固なヨーロッパのGo-A装置

 症 例

 

Ⅲ 十分な維持力を発揮する下顎義歯を作るために大事なこと

1 「レトロモラーパッド」が最も大事…………………………………………………市川正人

 レトロモラーパッドの解剖学的特徴

  1.レトロモラーパッド

  2.翼突下顎ヒダ,翼突下顎縫線

  3.BTCポイント(Buccal mucosa and Tongue side Contact point)

  4.染谷のスジ

 「レトロモラーパッドが最も大事!」の6つの理由

  理由1:咬合平面設定および下顎臼歯部人工歯排列の基準

  理由2:咬合圧に対するクッション効果

  理由3:辺縁封鎖域としての役割

  理由4:扱いが困難であるがゆえの重要性

  理由5:易変形性

  理由6:総義歯治療を楽しくする効果

2 「舌のポジション」が最も大事………………………………………………………佐藤勝史

 舌の後退位とその頻度

 力学的安定の観点からみる舌の後退位

 義歯吸着の観点からみる舌の後退位

  1.舌の後退位が及ぼす義歯吸着への影響

  2.舌の後退位の分類

  3.舌の後退位への対処法

3 「印象採得」が最も大事……………………………………………………………亀田行雄

 印象採得は大きな誤差を含みやすい

 印象採得の精度は咬合採得の精度に影響する

 印象採得方法は何がよいのか

  1.簡便な方法と複雑な方法の比較

  2.機能印象法の優位性

  3.適合がよく,辺縁封鎖ができる印象法がよい

 新卒でもできる,吸着する総義歯製作法

  1.フレームカットバックトレーによる概形印象

  2.下顎総義歯吸着のための各個トレー外形線

  3.術者主導でなく患者主導の閉口機能印象

  4.ゴシックアーチ描記法を用いた咬合採得

  5.人工歯排列

  6.総義歯完成

4 「人工歯排列」が最も大事…………………………………………………………松下 寛

 人工歯の排列位置の重要性

 人工歯排列の2つの大きな役割と原則

  1.機能的側面での人工歯排列の重要性

  2.審美的側面での人工歯排列の重要性

 

Ⅳ まとめ

総義歯治療で最も大事なことは何か?…………………………………………………阿部二郎

 重要視されるべき2つの課題

 快適な咬合高径と適正な水平下顎位の採得

  1.印象よりも咬合採得が大切

  2.印象は重要ではないのか?

 強い維持力を発揮する下顎義歯吸着印象

  1.総義歯製作技術が変わるべき時代:下顎コンパウンド印象法と吸着法

  2.より高度な吸着成功率を保つために

 人工歯排列と咬合様式の重要性は?

 スピーディーな技術躍進

 おわりに

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