日本歯科評論 増刊2004　予防補綴のすすめ

患者さんとの生涯にわたるおつき合いを基本に，しかるべき時期に生涯維持を見通した質の高い補綴治療介入を行い，口腔内の環境を整えること，これをメインテナンスによって生涯にわたり維持すること，そして，介護支援が必要になったときに適切な支援の手を差しのべることを，これからの高齢者歯科医療の姿として具体的に提案していきます．

第１部　高齢社会と向き合う
　１．社会・時代の変化を読み取る……稲葉　繁（日本歯科大学）
　２．高齢者の健康に寄与する歯科の役割……菅　武雄・森戸光彦（鶴見大学）

第２部　生涯維持を見据えた介入
　１．「予防補綴」の提唱……稲葉　繁（日本歯科大学）
　２．生涯維持のための咬合を学ぶ……稲葉　繁（日本歯科大学）
　３．歯周環境の整備……小林之直・申　基喆（明海大学）
　４．予防的歯内治療―とくに高齢者の根管治療について
　　　……中久木一乘(千葉県･中久木歯科医院)
　５．インプラントの有効利用……渡邉文彦（日本歯科大学・新潟）

第３部　歯科的健康の維持のために
　１．SupportⅣe Periodontal Treatment……林　丈一朗・申　基吉吉（明海大学）
　２．予防補綴・メインテナンスの長期症例から考える
　　　……大石暢彦・大石尭史（横浜市・大石歯科医院）
　３．予防補綴と診査・診断・治療計画……太田裕明（東京都・太田歯科医院）
　４．口腔乾燥症への対応……柿木保明（国立療養所南福岡病院）
　５．知っておきたい全身状態―安全な歯科治療のために……深山治久（鶴見大学）

第４部　介護支援が必要になったとき
　１．摂食・嚥下障害を理解する……菊谷　武（日本歯科大学）
　２．口腔ケア……下山和弘（東京医科歯科大学）